A VIDA EM ROSA

日本文化とポルトガル語を愛する私の部屋。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ジョー・ルイスとモハメッド・アリ

お久しぶりでございます
風邪を引いてしまい頭がぼ~としております。
今日は脳みそが30パーセントくらいしか働かず、仕事でミスをしないように必死でした。
明日も早いので早く寝なくちゃ。

さて、遅くなってしまいましたが、オバマ!やりましたね~
ベトナム戦争の英雄マケインと黒人のオバマという対決劇からどうしても、私の頭に真っ先に浮かんでしまう一人の男、モハメッドアリ。
世界の頂点に立ったあの偉大な男にさえあからさまな差別を与えたアメリカ社会。
今日はそんなアメリカ社会で闘い続けた偉大なるヘビーウェイト・マイノリティーチャンプ達のドラマを振り返りながらオバマの勝利を私流に祝いたいと思います。

アメリカが産んだ黒人チャンプには二通りのタイプがいる。
一つは白人社会に従順な故に国家に愛されたタイプであり、もう一つはその逆に憎まれたタイプだ。
前者の代表がジョールイス。
「褐色の爆撃機」といわれ過去最多の25回タイトル防衛を達成したジョールイスは、世界で最も有名なボクサーの一人だ。
後述するモハメッドアリのような派手なボクシングスタイルとは対照的なオーソドックスなファイターで、相手の隙を決して見逃さないあの鋭い目つきはあまたの対戦相手達にさぞかし恐怖を与えたであろう。
ルイスのボクシングには隙がない。
決して無駄には動かず、ジャブで相手を牽制しながらチャンスをうかがい、そしてチャンスとみるや瞬く間にあの速射砲のような強打を繰り出すのだ。
その堅実なボクシングスタイル同様、リング外でのルイスも誠実かつ控えめ。
しかし、決して単なる堅物という訳ではなく、試合後のインタビューでも記者たちに得意のジョークを飛ばすサービスも忘れない。
そう、彼はアメリカ人が誰もが好むようなジェントルマンの典型だった。
あのフランクリン・ルーズベルトもルイスをホワイトハウスへ招待したほどであるし、死後はアーリントン国立墓地に埋葬され、今なお多くの米国民から尊敬を集める偉大なチャンプだった。
もちろん、ルイスがこれほどアメリカに愛されたのは彼の人柄とその実力によるものではあるが、それに加えてルイスが活躍した時代背景による部分も大きかった。

そう時は1938年。第二次世界大戦が目前に迫った時代........
ナチス政権下のドイツでヒトラーから熱狂的なエールを送られた一人の人ボクサーがアメリカに上陸した。
その名はマックスシュメリング。
彼は2年前のノンタイル戦でジョールイスをKOしており、その後世界チャンプとなり全盛期にあったルイスへの刺客として送り込まれたのだ。
緊迫化にあった世界情勢の下、二人の対決はもはや単なる世界タイトルの枠を超え、実質的には米独間の代理戦争といって良いほどのシチュエーションだった。

結果は.........ルイスはシュメリングを僅か1ラウンドでKO。
すでに全盛期を向かえていたルイスにとってシュメリングはもはや敵ではなかった。
ルイスの強さはそのまま当時のアメリカを象徴していた。
さて、ここでの主役はルイスだが、シュメリングについてこれだけは書いておかなければならない。
シュメリングはナチスに与した事は一度もない。
彼は最後までナチス入党を断り、ユダヤ人であったマネージャーを替える旨の勧告をも断り続けたため、その後の第二次大戦では最前線へ送り込まれるという仕打ちを受ける。
ドイツ国民の多くがナチスの思想に付和雷同したあの時代にあっても彼は自己の正義を貫いた「信念の人」であったのだ。

さて、ルイスと対照的に白人社会から憎まれたボクサーの代表はモハメッド・アリだ。
アリはもちろん、ジョールイスを尊敬していたが、それ以上にジャックジョンソンから多大なる影響を受けたボクサーだった。
黒人初の世界ヘビー級チャンプとなった「ゴールデンスマイル」ことジャックジョンソンは、常に白人社会を挑発し続けたボクサーだった。
そのため彼は試合中、白人の銃弾から避けながらファイトをしたというエピソードが残っているほど白人から憎まれていた。
若い頃のアリもそんなジョンソンにうり二つ。
寡黙なルイスとは対照的にアリは試合の度にマスコミを挑発し、毒舌を巻く。
観客達はとにかくアリが負ける姿をみたくて彼の試合に足を運んだのだ。

しかし、そんなアリにもやがて運命の転機が訪れる。
アリが活躍した時代のアメリカボクシング界には既に「グレートホワイトホープ」は皆無であり、かのロッキーマルシアノが49勝43KO無敗で引退して以来、白人のヘビー級チャンプは誕生しなかった。
当時のヘビー級王者として君臨していたのが、「10年間は王者安泰」と言われたほど圧倒的な強さを見せていた黒人ボクサー、ソニー・リストン。
スラム街から這い上がったリストンは若い頃は犯罪を重ねていた札付きの悪。
加えて熊のように太い両腕から繰り出す豪打で対戦相手を虫けらのように殴り倒す圧倒的強さ。
彼は当然のごとく白人達から嫌悪され「誰でもいいからリストンを倒してくれ」という憎悪の対象になっていく。
そんなリストンに対戦したのがあのモハメッド・アリ(当時はまだカシアスクレイ)
そしてアリは見事リストンに勝利するのだ。
アメリカ人にとって、あの生意気で鼻持ちならないアリが英雄に変わる切っ掛けは皮肉にも彼以上に憎まれていた黒人チャンプを倒した事にあったのだ。
因みに、アリに破れたリストンは引退後どぶ川で死体となって発見される.....という悲しい末路を辿る。
信じられない事であるが、たとえ一度栄光の座に上り詰めた者であっても、敗者の末路は皆こんなものなのだ。マイノリティーのファイター達にとってアメリカは勝ち続ける者だけが生き残れる社会なのだ。
実際、40歳を過ぎても引退出来ず、リングに上がらなければ生活が出来ないという元ヘビー級の世界チャンプは決して少なくはない。
あのジョージファマンがあの歳で復帰せざるを得なかった事実をみてもそうした事情は容易に理解出来る筈だ。

さて、周知の通り、ベトナム戦争で徴兵拒否したアリはタイトルを剥奪される。
彼はこう言った「俺は白人に恨みはあっても東洋人に恨みはない。ベトナム人を殺すために軍隊などには入らない!」
ローマ五輪で金メダルを取り、意気揚々と祖国に帰国した彼を待っていたのは以前と何も変わらない差別的扱いだった。
黒人だという理由だけでレストランの入店を断られた彼はメダルを川に投げ捨てる。
そんなアメリカが今度は彼に「祖国のために戦争をしてこい!」と言う。
彼が愛した祖国こそ彼の最大の敵だったという悲しい現実を、彼はどのような気持ちで受け止めたのであろうか?

オバマの勝利は本当に小さな一歩に過ぎないのでしょう。
しかし、私は期待せずにはいられないのです。
それが、私の敬愛する偉大なるマイノリティー・ファイター達の未来へ続く「偉大な一歩」となることを......

スポンサーサイト

 | HOME | 

プロフィール

カカセオ

Author:カカセオ
年齢・性別不詳。
使用する言語は日本語・ポルトガル語。
「美しい人生とは?」を常に追い求めています........
歴史の話、語学の話が大好きです。

銀河英雄伝説名言録



present by 田中芳樹:徳間書店「銀河英雄伝説」

FC2ブログランキング

FC2カウンター

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。