A VIDA EM ROSA

日本文化とポルトガル語を愛する私の部屋。

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大国主命(オオクニヌシノミコト)

BOA NOITE !

静かな夏の深夜です。

さて、出雲大社へ行くスケジュールをすこしづつ立て始めています。
とはいえ私の土地からは相当な距離になりますので、最低一泊はしないと.......

出雲大社に鎮座する大国主命は私がずっと憧れ続けている神様。
今日はこの神様の話をすこしさせてください。

出雲という土地は不思議な場所です。
旧暦の10月を神無月と言いますが、出雲では神在月(神様達が出雲に集合するのですから....)。
出雲大社の注連縄はなぜか一般の神社とは結び方が逆。
さらに、出雲大社の参拝は、二礼・四拍・一拝が習わし(他の神社は二拍)。

大国主は、出雲の支配者としては素戔嗚尊(スサノオ)の後継者にあたります。
一般には「因幡の白ウサギ」という神話がよく知られていますが、か弱いウサギに優しく接する一方で、兄弟の八十神から受ける酷い仕打ちに耐え、スサノオの科す数々の試練を乗り越えながら逞しい王に成長していく様子は正に正統派ヒーローそのものです。
日本神話の神様というとどうしてもアマテラス率いる天孫族ばかりが注目されがちですが、古くから庶民の間では大国主命を初めとする国津神の方がより親しまれてきたのです。

大国主命はプレイボーイとしても有名な神様です。
記紀に登場する結婚相手だけを挙げてみても、ヤガミヒメ、スセリビメ、ヌカワヒメ、タギリヒメ、カムヤタテヒメ、ヤジマムジノ、とまあこれだけ出てきます。
まあ、悪く言えば単なる浮気者なのですが、元々美男子な上、優しく、男気溢れる人柄は男女問わず誰からも好かれるカリスマ性を持っていたと言えるのです。
その証拠に、日本書記は出雲制定にまつわるこんな逸話を記しています。

タカミムスヒは出雲制定のため天穂日命を派遣しますが、三年経っても帰ってこない。なんの事はない、天穂日命は大国主命に懐柔されてしまったのです。
そこで、次ぎに大背飯三熊之大人を送りますが、これも大国主命の魅力にすっかり取り憑かれてしまい帰ってこない。
さらに、三番目に派遣された天稚彦にいたっては、帰ってこないばかりか、何と大国主命の娘と結婚してしまったのです!
大国主命がいかに魅力的な人物だったか良く分かりますね。

しかし、大国主命はその後、猛将タケミカヅチの派遣によって出雲を譲り渡すことになります。
この国譲りの場面は個人的に日本神話でも指折りの名シーンだと思うのですが、なぜか一般には殆ど知られていないのは昔から納得出来ません。こういう所にも戦後歴史教育の悪しき面がかいま見られるのです。

ともあれ、表面上は平和裏に実現したことになっている「国譲り」ですが、実際は違うという説が古代史界では強く言われています。
これについては伊沢元彦氏の「逆説の日本史1」で非常に面白い説が紹介されています。

出雲大社本殿で、大国主命は参拝者に対し「そっぽを向いた状態」で祀られているのだそうです。
さらに、本殿には大国主命と共に高御産巣日を初めとする五柱の神々(いずれも高天原の神)が祀られており、これらの神々はきちんと参拝者側を向いているのだというのです。
これは何を意味するのか?

伊沢氏はこう説きます。
出雲大社は大国主命の怨霊を封じ込める為に立てられたのであり、合祀されている五柱の神は大国主命の監視役なのだと。
したがって、参拝者は大国主命を参拝したつもりになっているが、実際はアマテラス系の五柱神だけを知らず知らず参拝しているのだ、というのです。
なにしろ、当の主役・大国主命は「そっぽを向いている」のですから......

考えてみれば出雲大社の社殿がかつては東大寺大仏殿を超える高さがあった、とされる伝説の信憑性が増して来ている昨今、古来より日本人が畏怖し続けた怨霊思想の萌芽がここに見られるような気がします。
大国主命は「卑劣な手段」によって時の権力者から抹殺された実力者だったに違いありません。

さて、今日は長話になってしまいました
明日も早いのでもう寝ます!
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コメント

そうなんですか!私は全く知りませんでした。そっぽを向いているのですか!日本はアイヌの様な元々日本に居た民族の神話と、後から朝鮮半島、中国からやって来た支配勢力の神話とか混じっているので歴史とあわせて考えると面白いですね。ギリシャ神話も少なくても2つの神様の集団があるでしょう。ゼウスの集団は後からやって来て、従来の民族を支配した人々の神様だったと思いますが?昔読んだので定かでは..........。私が未だ日本に居た時は天皇家に縁の深いとされる古墳は宮内庁が発掘を許さないと言う話でした。理由は壁画、装身具等全てが当時の朝鮮文化なので日本の天皇家の朝鮮オリジンが明白になるのを恐れたからだと言う事でしたが。今は如何ですか?

こんにちは

カカセオさん、神学にもお詳しいんですね。
勉強させていただきました。
私のように日本の神様について何も知らないというのも、恥ずかしいことです。
出雲大社へひょいっと足を伸ばせるところにお住まいなのかと思いました。
そこまでしてお会いになりたい、憧れの神様がおられるというのも、私からすれば素晴らしいの一言。

ejnewsさん

日本神話って中国や朝鮮はもちろん、ギリシャ神話の影響も受けているのでとても興味深いですよね~
天皇陵の発掘調査は現代でもまったく認められていません。
仰るとおり、天皇家の祖先が朝鮮民族である事を隠す為に認められないのだ!とする説は今でも根強くありますね。
この点については、私は以下のように考えています。
まず、天皇家のルーツに関してはそういう可能性はあり得ると思います。
そして、もし天皇陵の発掘調査が認められればこの辺りの研究は間違いなく飛躍的に進歩する事も間違いありません。
ただ、天皇陵の発掘が認められない理由はそういった天皇家のルーツを隠す!というものではないと考えています。
私が思うに神道が持つ宗教観がそれを許さないのだと思います。
つまり、神道は神の世界が俗世界の目に触れるという事を非常に忌み嫌うのです。
例えば、いわゆる三種の神器など天皇でも実見を許されませんよね?
また多くの日本神話でも「見てはならいモノ」を見てしまった為の悲劇が多く語り継がれています。

私個人としては、そうした宗教心自体は尊重したいのですが、それを遙かに上回る学術的好奇心がありますので(笑)、是非とも調査を認めて貰いたいですね~

Nemoさん、

いえいえ、お恥ずかしながら私も全然詳しくないですよ~
ただ、本で読んだ知識が少しあるだけのレベルです(汗)
大体、日本神話なんていまどき学校でも絶対に教えませんし、私みたいな変人でもなければ興味を持つジャンルでもありませんし.....
ただ、日本神話ってとても深いんですよね~

私は関東在住なので出雲まではかなり遠いです(泣)
出雲だけではなくて、興味がある土地(函館、京都、奈良、九州等)どこも遠いのが悔しいですね~

出雲へ行ってきました。

今年の6月に高速バスを乗り継いで出雲大社へ行きました。3回目です。しかし大雨で人影がありませんでした。1・2回目は夜行列車で行きました。では。

イッサキーさん、

私は出雲大社へのルートが分かりませんので、是非詳しく教えていただけませんか?
お奨めはやはり高速バスでしょうか?

高速バスで出雲大社

一番安く行くにはやはり夜行高速バスです。東京駅19時10分発出雲市駅着7時25分着の「スサノオ」がいいと思います。JRバス中国と石見交通の共同運行です。片道大人12070円です。上のサイトからも予約申込みができます。独立3列シートが標準装備です。

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プロフィール

カカセオ

Author:カカセオ
年齢・性別不詳。
使用する言語は日本語・ポルトガル語。
「美しい人生とは?」を常に追い求めています........
歴史の話、語学の話が大好きです。

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